メンヘラを体調不良と言えたら人生が楽になった
月に2度か3度、動けなくなる。
動けなくなるといっても、発熱とかぎっくり腰とかフィジカル的に動けなくなるのではない。
原因はメンタルだ。
なんだか、心が思うようにいかなくて、それで動けなくなる。用事やタスクをこなせなくなる。
さて、メンヘラによる謎の行動阻害に悩まされてきたけど、
最近は、自分の心の不調を体調不良だと認められるようになって、だいぶ楽になった。
タイトルで言いたいことは全部言っちゃったんだけど、
思うこととか、きっかけを下の方につらつら書いてみた。
主にメンヘラで動くなくなっている未来の自分に書いたつもりだ。
(※知人が読むことを考え、本文中の例は若干フィクションを混ぜてある。)
簡単な症状の説明
他人の生活なんてわからないだろうし、「動けないほどのメンヘラ」がどんなもんかを読者の理解のためにも、よくある症状を具体的に説明していく
- ハイグラビティーお布団
→布団がただただ重くて布団から出られなくなる
- ぐるぐる走馬灯
→なにかを考えるたびに、自分の中のつらかった思い出と結びついて、延々と嫌な思い出に脳が支配される
- 自己俯瞰症
→前日までの自分を同じ自分だとみなせなくなる、自分の趣味や興味や関心がすごく無意味なものに思えてくる。
- 私の中に誰かがいる
→気づくと意味不明な行動をとっている。変なことをTwitterで呟いたり、誰かにLINEしてたり、床をがんがん殴りつけてたりする(1階なのでセーフ!
こんな感じの症状がでる。
基本的には、無理を続けた時や睡眠時間が足りなくなったときに発症するが、たまに原因不明で発症するので困る。
でも、フィジカルの痛みや軋みはないので、動こうと思えば動けるし、精一杯健全なフリをして生きることもできる。
ただし、それを繰り返すと、メンヘラの発症確率があがるようだ。
メンヘラを発症したからって、それは熱でもインフルエンザでもないし、それで休んだりするのは「ズルい」と思う自分がいて、下手に頑張っちゃう自分がいた。
メンヘラを発症すると、体調不良でもないのに、満足のいかないパフォーマンスをする自分がいて、そんな自分がどんどん嫌いになっていって、またメンヘラの発症が近づく。
メンヘラは負のスパイラルだ。そうやって大学の単位をいっぱい落としてきた。
自分をどうにかして変えたい。自分を救ってあげたい。そんな思いがフツフツと湧いてきた最近だった。
アウトプットが一緒ならいいんじゃね
ある日、ふと思った。「メンヘラは体調不良なんじゃないか」って。
理由は簡単で『布団から出られないのは、アウトプットとして、病気の人と一緒』だからだ。
メンヘラの時は、布団から出ず、ひたすらTwitterのTLを追ったり、ひたすらネットサーフィンをしたりする。その過ごし方は熱を発症した時と一緒だ。
ここで、ついに思い至ったのだ。
「今度メンヘラになったら、『風邪をひきました』って伝えてみよう」
ちょっとイリーガルな思いつきだとおもったけど、もしメンヘラが体調不良と一緒だったら、どんなに楽かと思った。
ずっと、「心の苦しみ<体の苦しみ」だと思いこんで生きてきたけど、この構図を壊せれば、自分にとってのブレイクスルーになるだろう。
ちょっと気持ち悪いと思いながらも、次にやってくるメンヘラを心待ちにしながら、日々を過ごす自分がいた。
思い切って言ってみよう
かねてからの作戦を実行に移せたのは、昼過ぎからバイトのある日の朝だった。
布団が重い。食欲が何にもわかない。大好きなアイドルの曲を聞いてもなんとも思わない。何かを考え始めると、昔あったつらいことが走馬灯のように流れ始めて、頭の中が崩れそうになる。
ダメだ。こんなんじゃ。こんな状態で頑張ったって、傷が広がるだけだ…
ついに来た、決戦のとき!!
受話器の前でひたすら逡巡した。番号を入力し、何度も削除した。
バイト先につながるまで3コール。ようやく紡いだ言葉がこちら
「(心の)風邪をひいたので本日はお休みいただけないでしょうか…」
言えた。ようやく言えた。
こうして僕は風邪をひいてバイトを休んだ人になれた。
あとは簡単だ。つらい浮き世と違う世界を冒険するためにPS3の電源をつけ、半日くらい廃人プレイをすれば、元気な自分に戻れている。
翌バイトは普通に出勤し、周囲から疑われることもなく勤務でき、しっかりと成果をあげることもできた。
「持続力のある自分」をデザインすることができた…そんな喜びが、人生のつらさを少し緩和してくれる気がした。
心の風邪は『風邪』
もしかして、僕と同じように「心の苦しみ<体の苦しみ」だとおもって、体が限界を迎えるまで頑張ってしまう人がいるかもしれない。
そんな人と何かを分かち合えたら…
そして、メンヘラで動けなくなるだろう未来の自分が、この記事を読んで、メンヘラで休むことの罪悪感を減らしてもらえればと思ってこんな記事を書いてしまった
そう、こんな記事を書いてしまったのだ。
今度自分が「風邪です」とサークルやバイトを休んだら、「こいつメンヘラズル休みだな~」と思われてしまうし、周囲からの高感度ポイントもダダ下がりするかもしれない。
でも、『風邪』だと分類することで、楽になれた。何より、自分を少し大切にできるようになった。
だから、周りには『風邪』だと受け取ってもらいたいし、そんな世界になればいいなと思っている。
最後まで読んでくれた方、ありがとうございました。
また会いましょうね!